ティーチングプロの野山佳治です。それでは今日も、ゴルフ上達に役立つヒントやコツをお伝えいたします。
さて、今日のテーマは「プレッシャーとは何なのか」についてお話しいたします。

ゴルフをプレーしていると、さまざまな場面でプレッシャーがかかりますよね。プレッシャーをうまく力に変えていける場合もあれば、逆に押しつぶされてミスが出てしまうケースもあります。
良いスコアを出すためには、このプレッシャーをどうコントロールしていくかが非常に重要です。
プレッシャーを感じる瞬間とその正体
まず、プレッシャーを感じるのはどのような場面でしょうか?
- 朝一番のティーショット(特にコンペで後ろの組が見ているとき)
- 池越えのショットを狙うとき
- 「100切り」や「ベストスコア更新」が見えてきた終盤のホール
- 外せない短いショートパット
- 同伴者や周囲の視線を感じるとき
こうした場面で、頭の中では無意識にこのようなことを考えてしまっています。
「ここでミスしたらどうしよう」 「OBを打ったら流れが悪くなるな」 「失敗したら恥ずかしい」 「ここで外したら100切りが遠のいてしまう」
つまり、プレッシャーの正体とは「未来の失敗を想像し、先に体験してしまっている状態」なのです。
なぜプレッシャーがかかるとミスをするのか
ゴルフにおけるプレッシャーは、「いい結果を出したい」「失敗したくない」という自己防衛の反応です。脳が「危険だ」と察知すると、体を守ろうとして動きを制限してしまいます。
その結果、以下のような症状が現れます。
- スイングテンポが速くなる
- 体に余計な力みが入る
- スイングが小さく縮こまってしまう
- いつもと違う動きをしてしまう
これらはすべて、意識が「今」ではなく「結果(未来)」に飛んでいるために起こります。目の前の一打に集中すべき時に、その後の評価や結果を考えてしまうからミスが出るのです。

プレッシャーを味方につける対処法
では、プレッシャーを感じたときにどうすれば良いのでしょうか。大切なのは「意識を今この瞬間に戻すこと」です。
1. セルフトークで意識をコントロールする
頭の中で自分自身にポジティブな声をかけましょう。 「やるべきことだけやろう」 「結果は後回しでいい」 「今この目の前の一打に集中だ」 「いつものルーティン通りでOK」
このように自分に言い聞かせることで、意識を未来から今に戻すことができます。
2. プレッシャーを消そうとしない
意外かもしれませんが、プレッシャーは無理に消す必要はありません。適度な緊張感があったほうが、実は良いパフォーマンスを発揮しやすいのです。 「消そう、消そう」とすればするほど、逆に意識しすぎて悪循環に陥ります。「あ、今プレッシャーを感じているな」と受け入れた上で、やるべきことに集中しましょう。
3. 作業を一つに絞る
考えることが多すぎると脳が混乱します。プレッシャーを感じたときこそ、意識するポイントを一つだけに絞ってください。 「リズムだけ意識しよう」 「アドレスの方向だけ正しく取ろう」 「最後まで振り切ることだけ考えよう」 このようにシンプルにすることで、迷いが消えてスムーズなスイングにつながります。

まとめ:プレッシャーを楽しんでプレーしよう
プレッシャーの正体とは、未来の結果をコントロールしようとする意識のことです。
もしコースで緊張を感じたら、「今、自分は何をすべきか?」と心の中で問いかけてみてください。未来の結果を心配するのをやめ、目の前の一打、一つの動作にだけ集中すれば、自ずと良い結果はついてきます。
プレッシャーが全くないゴルフというのも、どこか味気ないものです。ぜひ、その緊張感すらもゴルフの醍醐味として楽しむくらいの気持ちで、コースに挑んでみてください。
この記事が、メンタルコントロールに役立てば幸いです。
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