スコアが100前後で足踏みしている方の多くは、とにかく球数を打てば上達すると思い込んでいます。しかし闇雲に練習を続けても、スコアはなかなか縮まりません。今どの技術が足りないのかを知らないまま練習しても、遠回りになってしまうからです。
今日は100切りを目指す方に向けて、必要な技術を数値で把握できる「789P38」という考え方と、目標を明確にする「GROWモデル」についてお伝えします。自分に足りない部分が分かれば、練習の優先順位がはっきりして、上達のスピードが変わってきます。
100切りの目安になる789P38

100切りに必要な技術を具体的に示したものが「789P38」です。これは4つの数字とアルファベットの組み合わせで、それぞれが技術レベルの目安を表しています。数字だけを眺めても実感がわきにくいので、実際のコースやラウンドの場面を思い浮かべながら、まずはこの基準と今の自分を比べてみてください。
- 7:ドライバーで打ったら7割型グリーンを狙える位置にボールを運ぶ技術
- 8:8割型アイアンを持ったら残り50ヤードまでボールを運ぶ技術
- 9:50ヤード以内から9割型グリーンに乗せる技術
- P38:1ラウンドを38パット以内でまとめる技術
この基準はあくまで100切りのために逆算した目安です。感覚で「ショットは得意」「パットは苦手」と考えるのではなく、実際に数字に当てはめて確認してみると、自分の現在地がはっきり見えてきます。
例えばドライバーがまっすぐ飛んでいても、グリーンを狙える位置まで運べていなければ「7」の基準は満たせていません。逆にアイアンの精度にそこまで自信がなくても、50ヤード以内からしっかり寄せられていれば「9」は達成できています。このように項目ごとに切り分けて考えることで、感覚では気づけなかった弱点が見えてきます。
練習場だけでは分かりにくい部分もあるので、実際にラウンドした際のスコアカードやショットの結果を振り返りながら、7・8・9・P38それぞれに自分を当てはめてみることをおすすめします。
自分の弱点を重点的に補う練習法

789P38で自分の現状を確認したら、次はどこが一番足りないかを見極めます。例えばショットの精度は高くても、50ヤード以内の寄せが苦手であれば、そこがスコアを縮める最大のポイントになります。
ここで多くの方がやってしまうのが、得意なフルショットの練習ばかりを続けてしまうことです。練習すれば技術は上がりますが、苦手なパットや寄せを放置したままだと、スコアはなかなか変わりません。私自身、練習場でボールを打ち続けるだけの時期がありましたが、当時は寄せやパットにほとんど時間を使っていませんでした。結果として、ショットは上達してもスコアは思うように縮まりませんでした。
具体的には、練習時間を配分する段階で、まず789P38の中で一番数字が低い項目に半分以上の時間を充てるようにしてください。仮にドライバーの精度に自信があっても、50ヤード以内の技術が足りていなければ、そちらを優先します。得意な部分を伸ばすよりも、苦手な部分の底上げの方が、スコアへの影響が大きいからです。
まずは7・8・9・P38のうち、一番数字が低い部分を見つけてください。そこを重点的に練習することが、遠回りをせずに100切りへ近づく一番の方法です。
目標を明確にするGROWモデル

技術面だけでなく、目標そのものを明確にすることも上達には欠かせません。そのために役立つのが「GROWモデル」という考え方です。頭文字にはそれぞれ意味があります。
- G(ゴール):100切りをどんな形で達成したいかを描く
- R(リアリティ):今の実力や現状を正しく知る
- O(オプション):目標達成のために何をすべきか選択肢を考える
- W(ウィル):逆算して今何をするか、やり切る覚悟を決める
この4つの視点で自分自身に問いかけていくと、100切りという目標がぐっと具体的になります。ゴールと現状のギャップが見えれば、次にやるべき練習も自然と絞られてきます。
具体的には、まずゴールの段階で「いつまでに、どんなラウンドで100を切りたいか」を描いてみてください。次にリアリティの段階で、789P38を使って現在地を確認します。オプションの段階では、足りない技術を補うためにどんな練習方法があるかを、思いつく限り書き出してみるとよいです。最後のウィルの段階で、その中から実際に取り組むものを選び、今週から何を始めるかを決めます。
目標だけを掲げても、現状とのギャップを把握していなければ計画は具体的になりません。逆に現状分析だけをしていても、目指す姿がはっきりしなければ練習の方向性が定まりません。GROWモデルの4つを順番に整理することで、目標と現状、そして行動がつながっていきます。
計画的な練習が上達を早める
私自身、プロを目指してゴルフを始めた頃、とにかくボールを打ち込むことだけを考えていました。うまくなるためには練習量が必要だと信じて、毎日ひたすら球数を重ねていた時期があります。
ですが当時は、今日お話ししたような基準や計画を意識していませんでした。闇雲に練習していたので、100切りを達成するまでに1年半もかかってしまいました。毎日たくさん練習していたことを考えると、かなり遠回りをしてしまったと感じています。
今振り返ると、789P38のように必要な技術を数値で把握し、GROWモデルで目標を明確にしてから練習に取り組んでいれば、もっと早く100切りできていたはずです。計画を立てずに練習することの遠回りさを、身をもって経験しました。
闇雲にボールを打つ練習は、決して無駄ではありません。技術そのものは確実に磨かれていきます。ただ、目標までの距離を縮めるという意味では、計画のある練習に勝るものはありません。目標を決めずにただ打席に立つのと、今日弱点をどう補うかを意識して打席に立つのとでは、同じ100球を打っても得られるものが大きく変わってきます。
だからこそ、これから100切りを目指す方には同じ遠回りをしてほしくありません。まずは自分の目標を決め、そのためにどのくらいの技術が必要かを考え、足りない部分を補う練習に計画的に取り組んでください。それが上達への一番の近道です。
まとめ
100切りを目指すなら、感覚ではなく数字で現状を把握し、目標を明確にすることが近道です。
- 789P38で自分の技術を数値化し、足りない部分を確認する
- 一番数字が低い部分を重点的に練習する
- GROWモデルで目標・現状・選択肢・覚悟を整理する
- 闇雲な練習ではなく計画的な練習を積み重ねる
まずは789P38に自分を当てはめて、今の実力を確認するところから始めてみてください。
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