練習では当たりが良くなり、スイングの形も整ってきた。それなのにコースへ出ると、スコアは以前とあまり変わらないという悩みはありませんか。そんなときに「もっとスイングを直さなければ」と考えがちですが、スコアにつながる要素は、ボールを打つ動き以外にもあります。
私が行っている、オンラインで3か月かけて100切りを目指す取り組みでも、2か月が経ち、参加者のスイングは非常に良くなってきました。一方で、スコアの改善にはまだ課題があります。そこで大切になるのが、小技、コースマネジメント、メンタル、状況対応力です。今回は、スイングの改善をスコアにつなげるために、コースで何を見直せばよいかを具体的にお伝えします。
スコア改善には小技の練習も欠かせない

スイングが良くなれば、それだけでスコアも良くなると期待するのは自然なことです。ただ、スコアをつくる要素としては、スイングに加えて、小技、コースマネジメント、メンタル、状況対応力があります。この5つで考えると、スイングはそのうちの1つですから、そこが良くなっても、ほかの部分で打数を重ねていれば、スコアにはなかなか表れません。
まず見直していただきたいのは、小技の練習です。小技とは、グリーン周りから寄せるアプローチなどの短い距離のショットで、うまくいかない原因として、そもそもの練習不足が挙げられます。練習場では長いクラブばかりを打ち、短い距離はほとんど練習していないのであれば、コースで小技が必要になったときに困るのも無理はありません。
小技を上達させるには、実際に小技を練習する時間をつくり、できれば芝の上から打つ機会を増やしてください。マットの上でボールを打つだけでなく、芝の上にあるボールに対して構え、クラブを振ってみることが大切です。コースでアプローチを失敗したときも、すぐにスイング全体の問題と考える前に、その距離や状況から打つ練習をしていたかを振り返ってみましょう。
バンカーも同じで、砂のある場所で練習することが重要です。普段の練習でバンカーショットを打つ機会がなければ、ラウンド中だけで対応しようとすることになりますから、練習できる場所や機会があれば活用してください。芝の上からのアプローチも、砂からのバンカーショットも、実際の場所で練習する機会を増やすことが、小技を磨くための大切な取り組みです。
スイングの練習を続けながら、短い距離のショットにも時間を振り分けていきましょう。練習の内容を振り返るときは、形が良くなったかだけでなく、グリーン周りから打つ準備ができているかにも目を向けてください。スコアが伸び悩んでいるときこそ、普段あまり練習していない部分を確かめることが、次に取り組む課題を見つける手がかりになります。
ミスを考えた攻め方でグリーンを捉える

コースマネジメントとは、コースをどう攻めるかを考えることです。「まだ狙ったところに打てないから、自分には早い」と感じる方もいますが、狙いどおりに打てないからこそ必要になります。いつも狙った場所へ打てるなら迷わず目標に向かえますが、実際にはミスが出るため、うまく打てなかった場合も考えてクラブや狙いどころを選ぶことが大切です。
まずは、無理をしすぎていないかを確認してください。狭いホールでもドライバーを使う、池を越える距離がぎりぎりなのに思い切って狙うなど、成功した場合だけを考えていることはないでしょうか。攻め方を身につけるにはラウンドの回数を増やすことも重要ですが、その中で少し安全な選択を意識すると、大きなミスを避けるための判断を重ねていけます。
グリーンを狙うときは、まず乗せることを優先しましょう。当たり前に感じるかもしれませんが、コースではピンばかりを見てしまい、グリーン全体の形や周囲の状況を確認しないまま打つことがあります。ピンが右側なら左側のスペースを使い、手前なら少し奥、奥なら少し手前を狙うなど、ピンに寄せることより、グリーンに乗る場所を選んでください。
この考え方は、遠くからグリーンを狙える人だけのものではありません。50ヤードでも30ヤードでも、自分が乗せられる距離になったら同じですから、短いアプローチでもグリーンの端にあるピンへぎりぎりを狙いすぎないようにしましょう。近くまで運べたのに、ピンだけを見て打った結果、グリーンに乗らなければ、もう一度外から打つことになります。
さらに、外した場合にどこからなら寄せやすいかも見ておきます。バンカーがある場所や、グリーン面が周囲より高い砲台状の場所では、ボールを上げる必要が出てくるため、周りをよく確認してください。できれば、ランニングアプローチという、ボールを転がして寄せる打ち方が使える側を選びましょう。乗せることと、外しても次が打ちやすいことを合わせて考えるのが大切です。
最後まで諦めず状況に合う一打を選ぶ

メンタルの面で大切なのは、最後まで諦めないことです。途中で大きくスコアを崩すと、「今日はベストスコアを更新できそうにない」「このままでは悪いスコアになる」と感じる場面もありますが、その時点で残りのプレーを投げ出してはいけません。目標に届くかどうかだけに気持ちを向けず、今から一打でも少なく上がるために集中してください。
1ホールの途中でも同じです。OBなどのミスが出て、ダブルボギー以上になりそうだと分かっても、「もうこのホールはいいや」と考えず、最後の一打まで丁寧にプレーしましょう。良いスコアが出そうな日だけ頑張るのではなく、悪いスコアになりそうな日にも一打を大切にすることが重要ですから、苦しい場面ほど、目の前のプレーへの集中を続けてください。
もう1つ見直したいのが、状況対応力です。これは、コースで出会うさまざまな状態に合わせて打ち方や狙い方を選ぶ力で、身につけるためには、上手な人のプレーを見ることが勉強になります。良いショットの結果だけを見るのではなく、どのような場所から、どう打っているのかを観察してみると、自分が似た状況になったときに考える手がかりになります。
自分が打つ前には、素振りをして状況を確かめてください。クラブをどのくらいの大きさまで振れるのか、芝の抵抗はどのくらいあるのかを確認し、そこからどのような球が出そうかをイメージします。構えたときの印象だけで打ち方を決めるのではなく、実際にクラブを振って得た感触を使うことで、その場所に合う打ち方や狙い方を考えやすくなります。
素振りは、形を整えるためだけでなく、その一打を判断するためにも使いましょう。芝の抵抗や振れる範囲を確かめたら、その感触をもとに打ち方を決め、出そうな球を考えて狙いどころを選んでください。スコアが悪くなりそうなときも、この確認を続けることが大切です。諦めずに一打を大切にする姿勢と、目の前の状況に合わせる判断の両方を、コースで意識していきましょう。
まとめ
スイングの改善をスコアにつなげるには、小技、攻め方、気持ち、状況への対応にも目を向けることが大切です。
- 小技は練習する機会を増やし、できれば芝の上やバンカーの砂から実際に打つ。
- ミスを考えて無理を控え、まずグリーンに乗せることと、外した後の寄せやすさを優先する。
- 悪いスコアになりそうでも諦めず、打つ前の素振りで状況を確かめて一打を選ぶ。
次のラウンドでは、グリーンを狙う前に、乗せやすい場所と外しても寄せやすい場所を確認してください。練習でも小技に時間を取り、スイング以外の部分を磨いていきましょう。
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