スマホで自分のスイングを見ると、「左肘が引けている」「クラブが外から下りている」と、直したいところが見つかるものです。ところが、気になる部分を意識して練習しても、しばらくすると元に戻ってしまうことがあります。スイングがなかなか変わらないと感じているなら、修正する場所だけでなく、直す順番にも目を向けてください。
スイング修正で大切なのは、目に見える症状がなぜ起きているのかをたどり、根本的な原因から直すことです。左肘の動きが気になっていても、その出発点はクラブの握り方や構えにあるかもしれません。ここでは、左肘が引けるチキンウィングを例に、動きのつながりと確認する順番を説明します。気になる形だけを整えようとせず、その前の動きを一緒に見直していきましょう。
左肘の引けはクラブの軌道から見直す

チキンウィングとは、フォロースルー(ボールを打ったあとの振り抜き)で左肘が引けてしまう動きです。動画でこの形を見つけると、左脇を締めたり、左肘を地面へ向けたりして、肘が引けないように振りたくなるでしょう。その意識で一時的に形が変わることはありますが、肘を引かせている原因が残っていれば、また同じ動きに戻りやすくなります。まず考えたいのは、左肘をどう動かすかより、なぜ左肘が引けるのかということです。
チキンウィングの主な原因の一つが、アウトサイドインというクラブの軌道です。これは、狙う方向に対してクラブが外側から入り、ボールを打ったあとに内側へ抜けていく振り方を指します。ダウンスイング(クラブを振り下ろす動き)で外側から下り、振り抜くときに内側へ向かう流れがあるなら、左肘の形だけを直そうとしても難しくなります。フォロースルーを見るときは、その直前にクラブがどこから来ているかも確認してください。
ただし、アウトサイドインだと分かったからといって、すぐに「内側から下ろそう」とだけ考えるのも十分ではありません。その軌道になってしまう理由が、さらに前の動きにある場合があるからです。左肘の引けからクラブの軌道へ、クラブの軌道から振り下ろす前の動きへと、順番にさかのぼることが大切です。気になる場面を見つけたら、その場面だけを繰り返し見るのではなく、そこへ至る流れを動画で見返してみましょう。
練習場では、「今日は左肘を引かない」という一つの形に意識を集中させがちです。しかし、肘の位置を整えられたとしても、外側からクラブが下りる動きがそのままなら、根本的な修正にはつながりません。私がおすすめするのは、肘の形を確認したあとに、振り下ろしの軌道も見て、両方をつなげて考えることです。見た目が変わったかだけで判断せず、その形を生んでいる動きまで確かめることが、修正の出発点になります。
アウトサイドインを招く三つの原因

アウトサイドインになる主な原因として、まず挙げられるのがフェース(クラブの打球面)の開きです。フェースが開いているとボールが右へ行きやすいため、それを避けてボールをつかまえようと、クラブを外側から下ろしてしまうことがあります。この場合、振り下ろす方向だけを変えようとしても、右へ飛びそうだと感じさせる原因が残っています。軌道を直す前に、フェースが開きやすい状態になっていないかを確認する必要があります。
二つ目は、バックスイング(クラブを振り上げる動き)で肩の回転が不足していることです。肩が十分に回らないと、トップ(振り上げた切り返し直前の位置)で手が体の前方に残り、クラブが立ち気味になります。その位置からそのまま振り下ろすと、クラブが外側から入りやすくなるのです。下ろし方が気になるときこそ、下ろす直前にどこまで肩が回り、手がどこに上がっているかを見てください。振り上げ方と振り下ろし方はつながっています。
三つ目は、切り返し(トップから振り下ろし始める瞬間)のタイミングが早いことです。ダウンスイングでは下半身から動き始めたいのですが、腰と肩が一緒に振り下ろす方向へ動くと、クラブが外側から下りやすくなります。内側から下ろすことだけに集中するのではなく、振り下ろし始めに腰と肩が一緒に動いていないかも確認しましょう。クラブの通り道を見るだけでは気づきにくい、動き始める順番にも目を向けることが大切です。
この三つは、それぞれを別々の問題として考えるだけでは不十分です。肩の回転不足やフェースの開きが、切り返しを早くすることにもつながるため、気になる動きの前に何が起きているかを見ていく必要があります。例えば、肩が十分に回らないまま振り下ろしているなら、切り返しのタイミングだけでなく、振り上げる段階も確認してください。原因を一つに決めつけず、フェースの向き、肩の回転、切り返しの順番をたどると、見直す場所が整理できます。
グリップと構えから直して二度手間を防ぐ

さらに原因をたどると、グリップ(クラブの握り方)やアドレス(打つ前の構え)に行き着くことがよくあります。例えば、フェースが開きやすい理由として、ウィークグリップという、左手を目標方向側へ回した握り方になっているケースがあります。この状態が原因なら、スイングの途中だけでフェースの向きを直そうとしても、握り方の影響が残ります。左肘の引けとは離れた話に感じるかもしれませんが、握り方も確認する必要があるのです。
肩の回転不足も、「もっと肩を回そう」という意識だけで改善する場合と、構えから見直したい場合があります。アドレスで左足に重心が偏っていたり、頭が下がって肩を回しにくくなっていたりすると、十分なバックスイングを取りにくくなります。肩を回しているつもりなのに浅いままなら、まず打つ前の姿勢を見てください。回転不足という結果だけを見て頑張るのではなく、肩を回しにくくしている構えがないかを確かめることが大切です。
途中の動きから直すと二度手間になる例を考えてみましょう。左足重心の構えによってバックスイングが浅くなり、クラブが外側から下りて左肘が引けているのに、ダウンスイングだけを無理に内側から下ろすように修正したとします。その後、アイアンの構えで左右均等に体重をかけるよう直すと、振り上げ方が変わり、同じ感覚では内側から下りすぎることがあります。すると、せっかく直したダウンスイングを、もう一度調整しなければなりません。
こうした手間を減らすために、修正するときは根本にある部分から取り組んでください。まずグリップとアドレスを確認し、問題があればそこを直してから、肩の回転、切り返し、クラブの軌道、左肘の動きがどう変わるかを見ていきます。一度にすべてを変えようとせず、原因と考えた部分を修正したあとで、その先の動きを確認することが大切です。目立つ症状に直接手を加えるより遠回りに感じても、前の動きから整えることが、無駄の少ない修正につながります。
まとめ
スイング修正では、気になる形を生んでいる原因をたどり、前の段階から整えることが大切です。
- 左肘が引けるときは、肘の形だけでなく、アウトサイドインの軌道になっていないかを見る。
- 軌道の原因として、フェースの開き、肩の回転不足、切り返しのタイミングを確認する。
- さらにグリップやアドレスまでさかのぼり、問題があれば根本から直して二度手間を防ぐ。
次の練習では、動画で気になる場面を見つけたら、そこより前の動きと構えを見返してください。「なぜこの動きになるのか」を考え、原因と考えた部分を直してから、その先の動きがどう変わったかを確かめましょう。
📢 さらにゴルフを深く学びたい方へ
最後までお読みいただき、ありがとうございます!あなたのゴルフライフをサポートするために、以下の案内をご用意しています。
✅ LINE公式アカウントでAIアドレス診断ツールと正しいアドレスをまとめたPDFを受け取る。 不定期でレッスンのご案内もしています
https://lin.ee/2zUywIp
✅ 毎日音声でゴルフ上達の為のヒントやコツを配信しています
https://open.spotify.com/show/7L2Zm2JkbGLJYsRMlATpli?si=bfe3578e797b480c
技術だけでなく、コースマネジメントやメンタルについても詳しく解説しています。
✅ラウンドレッスンのご案内
https://noyamagolf.com/?p=47
コースを回りながら、実践的なレッスンを行っています。
✅インスタでもゴルフ上達の為の情報を配信しています
https://www.instagram.com/yoshiharu.noyama/


コメント