途中まではいい感じで回れていたのに、一つのホールで8打、9打、時には10打と打ってしまう。スコア100前後で伸び悩んでいる方には、こうした経験があるのではないでしょうか。ほかのホールをうまくまとめても、一つ、二つの大叩きがあると、全体のスコアは崩れてしまいます。スイングを磨くことに加えて、ミスをしたあとに打数を増やさない考え方を身につけることが大切です。
ある程度ボールを打てる方の場合、大叩きの原因は技術だけとは限りません。無理な攻め方、林からの脱出の失敗、早く打とうとする焦りなどが重なっていることもあります。ミスのあとこそ攻め方を考え直し、いつも通りにプレーすることを大切にしてください。この記事では、林に入った場面を中心に、次の一打からカップインまでをどう組み立てるか、具体的に説明します。
ミスを一打で取り返さず攻め直す

大叩きにつながりやすいのが、一度のミスを次の一打ですべて取り戻そうとする攻め方です。コースマネジメント(コースの状況に合わせて攻め方を組み立てること)では、打てればうまくいく一打と、今の状況で無理なく選べる一打を分けて考える必要があります。ティーショットが林に入ったあと、グリーンまで届きそうだからという理由だけで狙うと、さらに難しい場所へボールを運んでしまうことがあります。
例えば、木と木の間にわずかな隙間があり、その向こうにグリーンが見える場面を考えてください。そこを通せばミスを取り返せそうに感じますが、狭いところを狙って木に当たれば、林の中からもう一度打つことになります。まずは「一打は仕方がない」と受け入れて、横に出すことが大切です。横に出して通常のプレーに戻れれば、基本的には一打の損で済みますが、脱出を繰り返すと打数が増えてしまいます。
ボギー(規定打数より一打多いスコア)ペースで回っている方なら、そのホールがダブルボギー(規定打数より二打多いスコア)になる程度で収まることもあります。ところが、ボギーに戻そうとして無理にグリーンを狙うと、8打や9打につながる可能性が出てきます。ミスをした事実は変えられませんから、次の一打で取り返すことよりも、そこから余計な打数を増やさずにホールを終えることを優先してください。
そのために、林に入った時点で、今の場所からカップインまでの道筋を考え直しましょう。「まず横に出す、次にグリーンへ運ぶ、そこからパットする」と順番にイメージすると、脱出の一打にも役割ができます。ティーイングエリア(各ホールで最初の一打を打つ場所)では攻め方を考えていても、ミスのあとは目の前の一打だけになりがちです。出した先からどう進めるかまで考えることが、無謀な攻めを抑える助けになります。
林からは低い球で確実に脱出する

横に出そうと判断しても、実際に一打で林から出せなければ、大叩きを防ぐことは難しくなります。私がラウンドレッスンで見ていると、林からなかなか脱出できない方や、出せても偶然うまく抜けただけという方がいらっしゃいます。大切なのは、グリーンを狙わない判断に加えて、確実に出すための打ち方を知ることです。普通のショットと同じように構えて打つのではなく、林の中の状況に合わせて準備してください。
林から脱出するときは、基本的に低い球を使います。高い球は木の枝や葉に当たりやすく、抜けたように見えても途中で止められることがあります。また、林の中にはベアグラウンド(芝がなく地面が露出した場所)も多く、そこから高く上げること自体が難しくなります。上へ逃がすことを考えるより、低い球で通せる方向を確認して、その出口へボールを運ぶことを第一の目的にしてください。
クラブは7番アイアンや5番アイアンなど、ロフト(クラブのフェースの傾き)が立ったものを使い、球を高く上げにくい準備をします。いつものショットよりボールを少し右に置き、左足側に重心をかけて構えてください。その重心を保ったままクラブを引き、戻すくらいの感覚で打つと、低い球で脱出する動きにつながります。構えで低い球を打つ準備をしてから振ることが大切です。
- 低い球を通せる方向と、林の外へ出す場所を確認する。
- 7番や5番アイアンなどを選び、ボールを少し右に置く。
- 左足側の重心を保ち、ボールをしっかり見て打つ。
林から打つときも、ボールをしっかり見ることを忘れないでください。出口が気になる場面ですが、まずは目の前のボールを確実に打つ必要があります。この打ち方は、普段の練習場でも試しておきましょう。ボールの位置と重心を整え、低い球を打つ練習をしておけば、コースで急に試すより動きを確認できます。練習では球が低く出ているかを見ながら、林から一打で脱出するための準備をしておくことが大切です。
焦りを抑えてグリーンでも集中する

トラブルに入ったときは、攻め方や打ち方だけでなく、焦りにも気をつけてください。林の中で「早く打たなければ」と思い、十分に準備せず打ってしまうと、ミスショットを連発することがあります。スロープレー(進行を遅らせるプレー)を避ける意識は必要ですが、急ぐ気持ちが強すぎると、かえって脱出までの打数を増やしてしまいます。進行への配慮を保ちながら、出口と構えを確認して一打を打ちましょう。
例えば、林に入ったことだけで頭がいっぱいになると、どこへ出すかを決めないままクラブを振ってしまいがちです。その結果、ボールがまだ林に残り、さらに急いで次を打つという流れになります。こうした場面では、今の場所からカップインまでを一度イメージし直してください。次の一打の目的が「まず林の外へ出すこと」と整理できれば、取り返したい気持ちや、早く終えたい気持ちに引っ張られにくくなります。
もう一つ気をつけたいのが、グリーンに乗ってからの3パットです。それまで1パットや2パットで回れていたのに、グリーンへ来る途中で一度、二度ミスをすると、そのホールだけ3パットしてしまうことがあります。ここには、技術だけでなく気持ちの影響もあります。「もうこのホールはうまくいかない」と集中を切らしたり、「ここまで時間がかかったから」と急いで打ったりすると、最後に打数を重ねてしまいます。
グリーンに乗ったら、それまでのミスを引きずらず、いつも通りの気持ちでパットに取り組んでください。途中で失敗したからといって、残っているパットを適当に打ってよいわけではありません。林から出す一打にも、グリーン上の一打にも、それぞれ役割があります。大叩きを防ぐためには、ミスをなくそうとするだけでなく、ミスのあとも集中を保ってホールを終えることが大切です。最後まで普段のプレーを続けましょう。
まとめ
大叩きを減らすには、ミスをしたあとに攻め方を立て直し、一打ずつ落ち着いてプレーすることが大切です。
- 一度のミスを次の一打ですべて取り返そうとせず、今の場所からカップインまでを考え直す。
- 林では横に出す判断を優先し、ボールの位置と重心を整えて、低い球で確実に脱出する。
- 進行に配慮しながらも焦って打たず、グリーンに乗ったらいつも通りに集中してパットする。
次の練習では、林から出すつもりで低い球を打ってみてください。そして次のラウンドでは、トラブルに入ったらカップインまでを組み立て直し、最後のパットまで丁寧にプレーしましょう。
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