練習場では気持ちよく打てるのに、コースでは前のミスが頭から離れない。あるいは「あといくつで回ればベストスコア」と考え始めて、目の前の一打がおろそかになる。スコア100前後で伸び悩んでいる方には、そんな場面もあるのではないでしょうか。ボールを打つ技術に加えて、打つときに気持ちを集中させることも大切です。
ただし、ラウンド中ずっと集中し続ける必要はありません。ショットの合間にはリラックスし、次に打つときに集中した状態へ戻る。その切り替えを、普段の練習場でも練習してください。私がおすすめするのは、練習の最後の10球を使う方法です。ラウンド後の振り返り方から、打つ前の手順を集中のきっかけにする方法まで、順に説明します。
ラウンド後は感覚が残るうちに練習する

コースを回れば、ナイスショットもあればミスショットも出ます。次のラウンドにつなげるためには、その内容を振り返り、なるべく日を空けずに練習場へ行くことが大切です。週末にラウンドしたのであれば、悔しかった場面や、うまく打てた感覚を覚えているうちに練習してください。「次こそ直したい」という気持ちがあるうちに取り組むことも、練習するうえで大事にしていただきたい点です。
ミスを振り返るときは、「今日は調子が悪かった」で終わらせず、どのショットを修正したいのかを思い出してください。練習場で打ちながら、コースで出たミスや、その原因として気になった動きを確かめていきます。ただ球数を打つのではなく、次のラウンドまでに直したいことを意識するのです。前のラウンドを思い出せるうちなら、何を練習したかったのかも整理しやすくなります。
一方で、振り返るのは悪かったショットだけではありません。ナイスショットが出たときのよい感覚も思い出しながら練習してください。コースで気持ちよく振れた一打を思い浮かべ、その感覚を確かめることも大切です。ミスを直すことばかりに気持ちが向くと、うまくできた部分を振り返る機会がなくなってしまいます。修正したい点と、定着させたい感覚の両方を持って練習場へ向かいましょう。
そして、ラウンド後の練習には、スイングの修正に加えて集中の切り替えも取り入れてください。コースでは、一球打ったあとに振り返る時間があり、次のショットでは再び目の前のボールに向き合います。練習場でもこの流れを意識すれば、技術だけでなく気持ちの面でも本番を想定できます。すべての球で取り組む必要はありませんが、振り方を確かめる時間に加えて、集中し直して打つ時間も作ることが大切です。
打つ前の手順を集中に戻る合図にする

ゴルフでは、ボールを打つ技術があっても、気持ちの状態によって思うようなショットが打てないことがあります。私もラウンドレッスンで、プレーを見ていて「少し集中が切れているな」と感じることがあります。ただし、集中力を保つとは、スタートから最後まで気を張り詰めることではありません。一打ごとに集中をほどき、必要な場面でまた集中する。その切り替えを大切にしてください。
打ち終わったら、いったんリラックスして構いません。前のショットを振り返る時間があってもよいのですが、次に打つときまで、その考えを持ち続けないことが大事です。前のミスを悔やんだり、これからのスコアを計算したりしていると、気持ちは今の一打から離れてしまいます。ボールを打つ直前には、過去のショットや先の結果をいったん脇に置き、これから打つショットに意識を向けましょう。
その切り替えのきっかけになるのが、セットアップのルーティン、つまりボールを打つ前に行う一定の手順です。いつもの手順に入ったら、気持ちも目の前の一打へ戻すようにしてください。動作を同じ順番で行うだけで終わらせず、「ここからはこれから打つショットに集中する」という意味を持たせます。構えに入ってからも別のことを考え続けていないか、気持ちの向き先まで確かめることが大切です。
練習場では、毎回ボールの後方に回って目標を確認するのが大変なこともあるでしょう。その場合は、フェース、つまりクラブの打球面の向きを合わせるところを、集中へ戻る合図にしてみてください。そこからは前の球の反省を続けず、これからナイスショットを打つことに気持ちを向けます。いつもの動作と集中するタイミングを結びつけ、リラックスした状態から打つための状態へ戻る練習を重ねましょう。
最後の十球で集中の切り替えを練習

集中の切り替えは、練習場でも取り組めます。ただし、練習の目的にはスイングを作ることもあるので、すべての球で本番と同じように打とうとしなくて構いません。動きを直すために考えながら打つ時間と、コースを想定して打つ時間を設けてください。まずは練習の最後の10球だけ、ショットの合間に集中をほどき、打つ前に戻す練習をしてみましょう。取り組む球を決めておくと、目的を意識して始められます。
一球打ったら、すぐに次の球を打たず、少し間を置いてください。その間は、今のショットでうまくいった点や、ミスした原因を振り返って構いません。いったんゴルフ以外のことを考えてみてもよいでしょう。大切なのは、打ち終わったあとの考えを、そのまま次の一打へ持ち込まないことです。球を次々に打つだけでは確かめにくい、気持ちを切り替える場面を練習の中に作っていきます。
次の球を打つときには、いつものセットアップの手順に入り、目の前のショットだけに集中します。たとえば前の球がミスだったとしても、反省を続けたまま構えるのではなく、フェースの向きを合わせるところで気持ちを切り替えてください。うまく打てた球のあとも同じです。前の結果を考え続けず、これからの一打へ意識を戻します。この「いったん別のことを考え、打つときに戻る」という流れを繰り返しましょう。
練習中に確認したいのは、10球すべてがナイスショットだったかどうかだけではありません。打つ前の手順に入ったとき、前の球への反省や別の考えから離れ、これから打つショットに集中できたかも振り返ってください。動作はいつもどおりでも、頭の中では前のミスを考えていた、ということもあるはずです。練習場で気持ちの切り替えまで意識することが、コースで必要なときに集中へ戻るための練習になります。
まとめ
集中力は、ラウンド中ずっと保とうとするより、打つ前に戻る習慣を練習することが大切です。
- ラウンド後はなるべく早く練習し、ミスの修正とナイスショットの感覚の定着に取り組む。
- 打ち終わったらリラックスし、打つ前の一定の手順を、目の前の一打へ集中する合図にする。
- 最後の10球は一球ごとに間を置き、振り返りから次のショットへ気持ちを切り替える。
次の練習では、最後の10球だけコースを想定してみてください。フェースの向きを合わせたら前の球への反省をいったん終え、これから打つ一打に集中する。その切り替えを、いつもの手順と一緒に練習していきましょう。
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