「家のパターマットでは入るのに、コースでは思うように決まらない」。そんな経験から、パターはその日の調子次第で、練習してもあまり変わらないと感じていませんか。スコア100前後からもう一歩伸ばすには、パッティングにも目を向けることが大切です。ショットの練習には熱心でも、パターは何となく転がすだけになっているなら、自宅での練習の中身を見直してみてください。
パターも、課題を持ってしっかり練習すれば上達します。私がお勧めしたいのは、目を閉じて感覚を確かめること、打つ前の構えを確認すること、そして体の余分な動きを見つけることです。特別な練習を増やすというより、いつもの一球で何を確かめるかを決めていきましょう。カップに入ったかどうかだけでなく、打感や構え、動きにも目を向けると、練習のテーマがはっきりします。
目を閉じて打感と外れる傾向を知る

まず試していただきたいのが、目を閉じてボールを打つ練習です。普段はボールの行方に意識が向きやすいものですが、目を閉じると、自分の体やパターから伝わる感覚に注意を向けやすくなります。パターマットでいつものように構え、目を閉じてストローク(パターを振る動き)をしてみてください。ボールが入るかどうかを急いで確かめず、打つ間にどんな感覚があったかを受け止めることが、この練習の出発点です。
確かめたいことの一つは、頭の動きです。目を開けていると気づきにくくても、閉じて打つと、頭が動いたことを感じやすくなります。その感覚が分かると、頭をなるべく動かさずに打つ意識も持ちやすくなります。もう一つは、フェース(ボールが当たる面)のどこで打ったかです。真ん中に当たったのか、先端側や手前側にずれたのか、手に伝わる打感を手がかりに、自分なりに確かめてください。
打ち終わったら、すぐに目を開ける前に、ボールがどう転がったかを予想しましょう。「右に外れた感じがする」「左へ出たかもしれない」「少し弱くてショートした」といった具合です。方向だけでなく、届かなかったのか、強すぎてオーバーしたのかも考えてみてください。予想を決めてから実際の結果を見ることで、打ったときの感覚とボールの転がりを照らし合わせられます。予想が合ったかどうかも確認していきましょう。
一球の結果だけで自分の癖を決めつける必要はありません。何度か繰り返す中で、右に外すことが多いのか、左に外すことが多いのかという傾向を探してください。目を閉じること自体が目的ではなく、普段は見過ごしている打感や動きに気づくことが大切です。外れる方向が分かってきたら、次はその原因を確かめます。打ち方をあれこれ変える前に、まずはアドレス(ボールを打つ前の構え)から見直していきましょう。
外れる原因は構えの向きと重心から

右や左に外れることが続くと、ストロークを直したくなるかもしれません。しかし、構えた段階で外れやすい方向が決まっているケースもあります。例えば、狙った方向より右を向いて構えていれば、その向きが外れる原因になり得ます。左を向いている場合も同じです。目を閉じる練習で分かった傾向を手がかりに、まず自分がどちらを向いて構えているかを確認してください。動かす前の状態を整えることが大切です。
向きと併せて確認したいのが、ボールをフェースの中央に合わせているかどうかです。自分では真ん中のつもりでも、トウ(ヘッドの先端)寄りや、ヒール(シャフトに近い側)寄りに構える癖がついていることがあります。パターを置いたら、そのまま打ち始めず、ボールとフェースの位置関係を一度見てください。いつも同じ側にずれているなら、まずは中央に合わせて構えるところから練習しましょう。
パターは、アイアンやドライバーに比べて動きが非常に小さいクラブです。そのため、構えたときにボールがフェースの芯から外れていると、打つ瞬間だけ芯に戻して当てるのは難しくなります。最初から中央に合わせることが、芯で打つための基本です。たまたまカップに入ると、構えのずれを見逃しやすくなりますが、入った一球でも確認は必要です。「入ったからよい」で終わらず、どこに構えていたかにも意識を向けてください。
さらに、左右の足にどのように体重がかかっているかも確かめましょう。基本は左右均等です。左に重心が寄っていると体も左を向きやすく、右に寄っていると右を向きやすくなります。向きだけを直そうとしても、重心の偏りが残っていることがあります。両足への体重のかかり方を感じ、体の中央に重心があるかを確かめてください。向き、フェース中央のボール位置、左右均等の重心を一つずつ見直すと、修正すべき点を整理できます。
頭と下半身の動きを動画で確認する

構えを確認したら、次は打っている間の体の動きを見直しましょう。特に注意していただきたいのが、下半身と頭の動きです。パターでは、腰から下を基本的に動かさずに打つことが大切です。下半身が動くと、パターの通り道が安定しにくくなります。頭の位置も極力動かさず、肩の動きでストロークしてください。ボールを転がそうとするあまり、膝や腰まで一緒に動いていないかを確かめていきましょう。
自分では止めているつもりでも、ストローク中に膝などが動いている方は意外に多いものです。この確認には、スマートフォンでの撮影が役立ちます。普段どおりにパターを打つ様子を撮り、腰から下と頭に注目して見返してください。アイアンやドライバーのショットよりも動きが小さく、ゆっくりしているので、どこが動いているかを確認しやすいはずです。感覚だけで判断せず、映像で実際の動きを見ることが大切です。
動画で膝や腰の動きが見つかったら、次の練習ではそこを動かさないことをテーマにしましょう。頭が動いていたなら、頭の位置を極力変えずに打つことに意識を向けます。一度に構えも重心も動きも直そうとすると、何を確認しているのかが曖昧になります。まずは見つかった課題を一つ取り上げ、それを意識して打ってから、もう一度動画で確認してください。できているつもりと、実際にできているかを照らし合わせていきます。
自宅のパターマットでは、繰り返し打っているうちにカップインすることが多くなり、それだけで満足しがちです。しかし、入ったかどうかだけでは、構えや体の動きに残っている課題を見逃してしまいます。「左右均等に構える」「フェース中央にボールを合わせる」「腰から下を動かさない」など、その日に確かめることを決めてください。目を閉じる練習も取り入れながら、感覚と動きの両方を見直すことが、自宅での練習を充実させます。
まとめ
自宅のパター練習は、カップインだけで満足せず、何を確かめる一球なのかを決めることが大切です。
- 目を閉じて打ち、打感や頭の動きを感じながら、方向と距離の結果を予想する。
- 外れる傾向が分かったら、構えの向き、フェース中央のボール位置、左右均等の重心を確認する。
- スマホで撮影し、頭や腰から下が動きすぎていないかを実際の映像で確かめる。
次にパターマットを出したら、まず目を閉じて打ち、結果を見る前に転がりを予想してみてください。そこから見つかった課題を一つ選び、テーマを持って練習を続けていきましょう。
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